佐野宏明『モダン図案~明治・大正・昭和のコスメチックデザイン』(7/31発売)

佐野宏明『モダン図案~明治・大正・昭和のコスメチックデザイン』
(発売日:2019年07月31日)

 

 

幕末の開国から始まった文明開化は、西洋から日本に多くのものをもたらした。人々は、今まで見たこともない舶来品に驚き、憧れ、羨望し、自らの生活レベルの向上のため、近代化に奔走した。政府は殖産興業の旗印のもと、西洋の技術を導入し、石鹸、ビール、生糸など、消費製品の国産化を躍起になって進め西洋諸国に追いつこうとした。 民間分野でも、明治時代は多くの開拓者達を生んだ。石鹸の堤磯右衛門、長瀬富郎、歯磨の福原有信、小林富次郎、化粧品の平尾賛平、桃谷政次郎、中山太一など、枚挙に暇がない。彼らは、口を揃えて言う。「舶来品に国内市場を席巻されるのは面白くない。対抗できるような、高品質の国産品を開発したい」その血のにじむような努力の結果、多くの魅力あふれる商品が誕生した。 それら商品がまとう意匠も、舶来品の模倣では味気ない。かといって、江戸から続く伝統的な浮世絵デザインのままでは、商品の先進性、斬新さが伝わらない。そこで編み出されたのが和洋折衷様式である。海外からのデザイン様式をベースにうまく日本風にアレンジする。そこには、伝統的な縦書き文化から横書きへの変革、和紙から洋紙への転換など、越えるべきハードルも多かったと思われるが、試行錯誤を重ね見事な意匠が多く残されている。 日本に入ってきた西洋様式の代表は、明治前半はビクトリア様式、明治後半はアールヌーボー、大正時代はアールデコである。陶磁器の包み紙として欧州に流出した浮世絵などが、ジャポニズムとして西洋美術に影響を与え、それがアールヌーボーとして日本に帰ってくる。日本のDNAが元々盛り込まれているので日本文化との親和性も高い。 さて、タイトル「モダン図案」である。デザインの世界をいつからモダンと呼ぶかは諸説あると思うが、本書では、明治以降、舶来品の影響を受け西洋様式を日本風に昇華したデザインをそう呼びたい。本編では、イメージが重要視されたトイレタリーや化粧品のパッケージデザインを中心に紹介する。 その分野で明治後半から昭和初期にかけて、特にメジャーな化粧品ブランドを上げると、クラブ、レート、桃谷、御園であろう。パッケージデザインもそれらの企業が先導していったと言える。本書では、クラブ、レート、桃谷の三社に関して、特に章を立てて「パッケージ大全」として、可能な限りの資料を網羅した。それを俯瞰することは、化粧品界の商業デザイン史を辿ることでもある。 戦後(昭和20年以降)も、モダンデザインは続く。より洗練され、合理的なデザインへと進化するのではあるが、筆者はあまり好きになれない。初期のモダンデザインが良いのである。過剰に凝りすぎた、色彩豊かな、時には少しぎこちない、魂あふれる図案が好きである。 ともあれ、華やかりし、心うきうきするような、モダン図案の世界を堪能あれ。 (商品説明より)

 

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モダン図案 明治・大正・昭和のコスメチックデザイン 

 

 

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